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ポンガミア-BDF原料として有望な非可食性油脂植物

4. 育種、ゲノム解析、品種改良

オーストラリア・クイーンズランド大学の P M Gresshoffらを中心にポンガミアのゲノム解析、高生産性の優良品種の選抜が行われ、すでに少数のエリート種の選定が終了している。種子中の油脂濃度には17.5%から52.3%までの幅がある。種子油中のオレイン酸濃度は25.4%から68.3%までの幅がある。オーストラリアでは遺伝子組換え植物の開発が抑制されていることから、品種改良と超エリート種開発には時間がかかると思われたが、種子苗とともに、Root cutting、クローン作製もすでに実施され、苗の大量再生産が開始されている。

出典:P M Gresshoff et al, J Plant Genome Sciences, 1(3) p54(2012)

5. ポンガミア搾油、油脂性状、エンジン性能

図表5.1にはポンガミア油生産に伴う搾油技術を比較した例を紹介する。溶媒抽出法での油収率が高く、今後、社会実装に向けて必須の搾油手段になると考える。これは、大豆油などでは一般化している方法で、設備投資以外に特に問題はない。

図表5.1 種子からの搾油技術と油収率

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出典: Bobade S N and Khyade V B(Indian Biodiesel Corp, Pune), Research Journal of Chemical Sciences, Vol 2 (7) p16-20 (2012)

産地の異なる4種類のポンガミア油脂の脂肪酸組成と油脂性状を代表的なジャトロファ、パームの油脂植物と比較して図表5.2に整理する。

図表5.2 有力植物油脂とポンガミアの脂肪酸組成報告例

table20151111_10.jpg

単位:wt%、出典: Filemon A Uriarte Jr, Biofuels From Plant Oils, Chapter 3, Asean Foundation, 2010; G Dwivedi, S Jain and M P Sharma, Int J Energy Science, 3(4) p292(2013); P T Scott, Bioenergy Resources, 1,p2-11(2008); M Toba, Japan-Thailand.SATREPS project

BDFとしての各種FAME(脂肪酸メチルエステル)の物性、燃料特性を比較して図表5.3に示す。ポンガミア油は構成する脂肪酸に不飽和酸が多く、曇点(Cloud Point)が低いのが特徴である。

図表5.3 FAMEの物性、燃料特性

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出典: Filemon A Uriarte Jr, Biofuels From Plant Oils, Chapter 3, Asean Foundation, 2010; G Dwivedi, S Jain and M P Sharma, Int J Energy Science, 3(4) p292(2013), Int J Emerging Tech & Adv Eng, 2(12) p341(2012)