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第6回 環境国際総合機構 講演会 報告

「近未来社会の環境・資源問題を考える」

平成20年1月31日(木)13時30分より19時まで学士会館で開催致しました、「第6回環境国際総合機構 講演会」は多数の参加者を得て盛会裏に終了致しました。 平成20年1月31日(木)13時30分より19時まで学士会館で開催致しました、「第6回環境国際総合機構 講演会」は多数の参加者を得て盛会裏に終了致しました。

日時 : 2008年1月31日(木) 講演会:13:30~17:00 懇親会:17:00~19:00

平成20年1月31日(木)13時30分より19時まで学士会館で開催致しました、「第6回環境国際総合機構 講演会」は多数の参加者を得て盛会裏に終了致しました。

また、パネルディスカッションでは、阿部孝夫 川崎市長にご参加いただき、「市民とともに、川崎臨海部の森づくりをしたい」とお話されました。最後に、宮前小学校6年和田浩平さんと、宮前小学校5年橋本麻衣さんが「2005 ふるさと川崎にいのちの森を市民宣言を発表しました。

Ⅰ 「フェロモンの話-環境にやさしい虫退治」

◆ 講師 : 森 謙治 (東京大学名誉教授)

Ⅰ 「フェロモンの話-環境にやさしい虫退治」

  • 害虫のフェロモンの化学構造が明らかになり、人工的な合成が完成して多量のフェロモンが入手可能になると、害虫防除への応用研究が始まる。
  • フェロモンの害虫防除に用いると、この利点は
    (1) フェロモンに毒性はない
    (2) フェロモンの使用量は通常の殺虫剤よりはるかに少なくてよい。
    (3) フェロモン環境中で容易に分解され、残存しない。
    在来型殺虫剤より環境負荷が少ないのが特徴である。
  • 害虫駆除方法
    (1) フェロモントラップでの捕獲数を調べて、害虫の生息密度を調べる発生予察(虫が非常に多いときだけ殺虫剤を使うことで、殺虫剤の使用量を適正なものとする)
    (2) 多数のフェロモントラップを設置して、害虫を捕まえてしまう大量誘引捕殺も時として有効である。
    (3) やや多量のフェロモンを空気中に放出することで雌雄間の交信撹乱を生じさせると、交尾できないので、害虫の次世代数が減少する。この方法は棉作やブドウ園・果樹園など大規模農業で有効である。
  • 現在は下記の作物の虫防除にフェロモンが用いられている。
    国内:茶・モモ・ナシ・リンゴ・野菜・芝生
    国外:ブドウ・モモ・ナシ・リンゴ・クロスグリ・オリーブ・トマト・イネ・ワタ・アーチチョーク・芝生
  • さらに食品やタバコや穀物貯蔵庫でのコクゾウムシやシバンムシの防除にもフェロモン剤が用いられている。
  • フェロモン剤と殺虫剤をうまく用いる綜合防除がこれからの農林業で大事である。
Ⅱ 「資源・エネルギーと環境を考える」

◆ 講師 : 持田 勲 (九州大学産学連携センター 特任教授 )

Ⅱ 「資源・エネルギーと環境を考える」

  1. エネルギー資源 石油は今でも世界のエネルギーの50%以上を占めている。
    日本に現在輸入されている原油量を大概確保することがエネルギー政策の基本である。石油に次ぐエネルギーは天然ガス、石炭である。特に石炭利用の技術はアジアは石炭の豊富なこと、石油よりも採取可能な埋蔵量が多いこと、技術開発余地が大きいことなどが理由である。
  2. 二次エネルギー 現在電力が40%これから増加して60%、輸送用燃料としてはガソリン・軽油・航空用燃料が主流である。分散型発電、動力発生の鍵は燃料電池と考えられている。また、ガソリン、軽油の後は「水素」とかなりの大きさの声でいわれているが、合成炭化水素もある。太陽等の一次エネルギーから製造される第一次的なものは水素の可能性が大ですが、貯蔵輸送の面から「水素」にとどめるのがよいのか、あるいは「合成炭化水素」に転換するのがよいのか考えなくてはいけない。
  3. CO2排出削減 2050年ごろ迄には、中国もインドも一人あたりのCO2排出量は現在の先進国並に、エネルギー需要も増大し、各々3倍強、1.5倍の排出になってしまう。こうした状況では一人当たりの達成すべきCO2排出量は現在日本の1/3、アメリカの1/5である。中国もすでに消費量を現状以上に増大しなくてはならない。
  4. SO2、Nox焼塵 日本では特別な地域を例外として大概解決している。自動車から排出されるNox、焼塵はその量は削減され、かつ自然風力拡散によって希釈が進むが、更に低減する必要がある。
  5. これからどうする 日本が生きていく持続可能な社会への道を明確にして、多数の国民がゴールに向けて最大の英知を発揮し努力することが必要である。
    CO2削減については、これから経済成長する国に技術支援するCDMが日本や先進国にとってたよりの手法である。
*パネルディスカッション
・テーマ 【 近未来社会の環境・資源問題を考える 】
・コーディネーター 山崎 和雄(日刊工業新聞社 論説委員長)
・パネリスト 森  謙治(東京大学名誉教授)
持田 勲 (九州大学産学連携センター 特任教授)
向山 光昭(東京大学名誉教授)
松村 幾敏(新日本石油 常務取締役)
桝本 晃章(東京電力 顧問 元取締副社長)

 

*パネルディスカッション *パネルディスカッション

*懇親会

講演会では、学会から有機化学、生物化学、物質科学などの先生たち、産業界からはエネルギーと環境の専門家をお招きし、ディスカッションをいたしました。テーマが巨大ですので結論を出すのは難しいのですが、環境問題を考える場合のヒントを提示できたのではないかと思います。

昨年は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、科学者の立場から地球温暖化が人類の活動の結果であり、早急に手を打つ必要があるとの報告を発表しました。
インドネシアのバリ島で行われた気候変動枠組み条約締結国会議(COP13)で、京都議定書後の対策枠組が議論されました。

今年7月の北海道洞爺湖サミットでも議論になるとみられます。環境問題が国際政治のメーンテーマとなっているのが現状です。

一方で地球温暖化とコインの裏表の関係にあるエネルギー問題も深刻化しています。
年明け早々から原油先物が1バレル100ドルを超える高値をつけました。投機的な要素が強いとみられていますが、また石油ピーク説もささやかれています。まさに21世紀は環境と資源の制約を踏まえて、人類が生き延びるためにどのように文明をつくり上げたらよいのかが問われていると思います。

*懇親会 *懇親会

17時からの懇親会では多くの方にご出席を賜り交流を深めました。